ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

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2012年 06月 20日

婚約指輪について思うこと・・・①ダイヤの選別~デザイン画まで

最近出版されたモデルでタレントの女性が書いた本が話題になっています。もちろん今はこちらにいるので、立ち読みも買うことも叶いませんので、アマゾンのカスタマーレビューを見たらまあすごいことになっていて…。まあその女性タレントには全く興味はないものの、一つとても気になることがありましたので、思うままに書かせて頂こうと思います。

つまり、本の中にタレント女性が夫となる人からもらった婚約指輪が思わず「あ、小さい!」と言って大ゲンカになり、挙句の果てはそのプレゼントをした男性が体調を崩して血を吐いた…なんて書かれていたので本当に驚きました。聞くところによれば、その該当するエンゲージリングはあの超一流と言われるハリーウィンストン社のもので、大きさは0,7カラットだったとのこと。0,7カラットで小さいのであれば何カラットなら許してくれたんでしょうか。愛はダイヤの大きさに比例するってことか!?と。これには呆れてものが言えませんでした。夕刻に少し暗がりで、しかもアイパッドで閲覧しているうちに、何だか他人事ながらイライラモヤモヤしてどうしようもなく憂鬱になってきました。

私自身も今までに本当に数多くのエンゲージリングをこの世に生み出してきました。その一つ一つの仕事には命をかけても惜しくないほど真剣に取り組んできました。まずダイヤを選別する時からひたすらお客さまのことに思いを馳せ、幸せを祈りながら心を込めてそのプロセスを踏みます。お客様のご予算とカラット・カラー・クラリティ―・カットのダイヤモンドの4Cをきっちりお聞きして石を探します。
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婚約指輪の場合は、大きさよりも質で勝負。ご予算に合わせてカラー(D/E/Fカラーくらいまで)、透明度を表すクラリティ―はVVS1-VS2くらいまで、カットは3ExcellentH&C-Very Goodくらいまでを目指します。
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さて、次はデザインです。まずデザインのご希望を御聞きして、デザイナーに依頼してデザイン画を描いてもらいます。デザインの一例ですが、この2点は微妙に高さと腕部分の太さが違います。分かりますでしょうか?ダイヤの位置が少し高いと日常的に引っかかる場合があります。少し低くしておくと毎日でもお使いいただけます。太さは指の長さや形に合わせて微調整します。0,01ミリ単位で微調整をするかなり繊細な仕事になってきます。
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言うまでもないことですが、指輪は一生の宝物です。そして宝石は子孫へ代々伝えていける有形の財産でもあります。そのことも踏まえ私たちは日々努力を重ねています。「あ、小さい!」と文句を言う前に泥だらけになってダイヤを採掘した方、その石に合わせて研磨する技術、選別から製品化するデザイナーや指輪を作成する職人たちのたゆまぬ努力によって生み出された類まれなる逸品だということを決して忘れてはならないと思います。明日はいよいよダイヤが決まって職人さんに作成依頼をするところからお話させて頂きます。退屈なお話ですが、もう少しだけお付き合いくださいませ。

by beijaflorspbr | 2012-06-20 23:27 | Jewelly


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