ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

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2008年 12月 04日

思い出の蘭

今年もたくさんの花をつけた蘭の鉢植え
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1998年7月12日に亡くなった私の親友のヒロコさんからの贈り物。彼女が亡くなってもこうして毎年この時期に花を付けてくれる。今年でもう10年、月日の経つのは早いものだ。彼女は若いままだが私は容赦なく年を重ねている(当たり前だが…)。ヒロコさんとはまだ子どもたちが幼い時に、一緒に子育てした戦友でもある。どちらかというと、ヒロコさんがムスコのうーちゃんを連れて我が家に遊びにきてくれた。その当時、彼女の子はひとり、私は下の子も生まれていたので2人だったから。
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7月12日に訃報を聞いた時の気持ちを今でもはっきり思い出すことができる。ブラジルに来て初めての友達だった。心を割って何でも話せる人だった。なのになのになんで?と神様を運命を恨みたくなるような複雑な気持ちだった。人間というのはそれぞれに寿命があり、いつかは誰でも死ぬんだよ、教えてくれたのは父だったか…。まれて初めて「死」が身近に感じられた瞬間だった。ヒロコさんの臨終、そしてお葬式には間に合わなかったが、初七日の法要には参加させて頂いた。僅か7歳だった娘のRちゃんが、席に着く時に、「パパイ、ここがママイ…」言っているのを聞いて途方もなく悲しかった。こんなに幸せな家族からお母さんを奪ってしまうのだろう。10年経った今、子どもたちはどうしていることだろう。綺麗に咲く蘭の一輪一輪を見つめながらしきりにヒロコさんとの思い出を手繰り寄せていた。

by beijaflorspbr | 2008-12-04 05:33 | 友達


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