ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

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2008年 06月 08日

サントス後編

サントス編の続きです。夜半の雨も、サントス行きのバスに乗って30分ほどしたら止みました。サントスは晴れていて、日差しがかなり強かったので、何となく嬉しくなってしまいました。バスの中で親切な方に教えられるまま降りた私は、これ以上遅れてはいけないと角でパステウを売っている親切そうなおばさんに尋ねると、Sの家がかなり近いことが分かりました。ブラジルでは訪問する時は、必ず入口にいるPorteiro(門番)にセニョーラ〇〇のお宅に行きたいのですが…とお伺いをたてると、すぐにインターフォンで連絡をしてくれます。OKが出ると、初めてドアを開けてくれるのです。さて、Sはあまりにも遅い到着に怒っているでしょうか?心配しているでしょうか?そのどちらもでした。サンパウロの自宅を出る時に電話をしたので、いくら遅くてももうとっくの昔に着いていなくてはいけないのに…きっとバスか何かで来ることにしたんだな、と私の性格を知り尽くしているSは思ったそうです。まず到着して話す話す…このまま行くとお散歩の時間も怪しいものです。結局2時間くらい機関銃のように話した後に、海岸沿いをお散歩することにしました。Sのアパートからは2区画で海岸なので当然海が綺麗に見えます。
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家の中もちょっと見せてもらいましたが、新しくて明るくて素敵なお住まいです。最近流行りのベランダにシュラスケイラが設置されていますが、いざこれを使うと、煙が逆流して、上や下に充満してしまうそうで、悲鳴をあげていました。
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サントスは思っていたよりもアパートなどの集合住宅が多くて驚きました。住人ももちろんですが、別荘として利用している人も多いようです。お喋りばかりしていて、なかなか腰が上がらなかったため、アパートを出たのが正午過ぎになってしまいました。ブラジルサッカーセレソン(代表チーム)のRobinhoがサントスFCに所属している時に住んでいたという高級アパートの横を通ります。Robinhoと母親が、Praia Grande(別の海岸)に遊びに行っていた時に、母親が誘拐されたのは記憶に新しいところです。サッカー選手はお金を持っているので、しばしば誘拐事件が起こります。サントスFCと言えば、サッカーの神様Peleの出身地であり、本拠地でもあります。今でもサントスFCの大切な試合の時は必ず帰ってきて応援をしています。勝っては泣き、負けては憤るペレの姿はいかにサントスFCを愛しているかとの証明でもあります。そう言えば、バスの中から、頻繁にペレの写真入りの看板があちこちにありました。サントスFCはサントス市民の誇りそのものなのです。
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2区画歩くともう海岸ここはPraia de Aparecidaという海岸だそうです。
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サントス市の面積271km²の内、わずか39,4km²が平野で、残りの231,6km²には熱帯山脈が占めるため、空気もきれいで、しばしばエコツアーが行われます。
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遊歩道の他に、自転車専用道路もきちんと整備されています。
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天候が我々に味方をしてくれたのか、とっても良いお天気になりました。
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今の季節は秋なので、さすがに風は冷たいですね。
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ビーチサンダルを履いてきたので、砂場に降りてひたすらウォーキングをします。僅かですが、浜辺にパラソルと椅子を持ち出している人たちもいます。
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海を背にすると、このような感じでアパートが立ち並んでいます。
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あれ?よ~く見ると、何だかアパートが傾いています。しかもあっちもこっちも…砂の上に建てているので、「曲がっているのが当たり前」だそうですが、まあ何とも恐ろしいことで…しかし、完全に寄りかかっている状態ですよね!
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サントスではcanal(カナウ)という運河で場所が分かるようになっているそうです.例えば、Canal1と2の間はPraia da Pompeia、Canal2と3の間はPraia da Gonzagaというように。なかなか分かりやすいシステムです.
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海水浴客のために、シャワー設備も整っています。水の出が大変良いので要注意。
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シスターが二人…祈りをささげているのでしょうか。
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この大きなアパートは全体で傾いています。何だか恐ろしい光景です。
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サントスの傾斜する建物の記事(2003年)を見つけましたので、転載します。■まるでピサの斜塔=海岸のビル100棟が傾く【フォーリャ・デ・サンパウロ紙】サントス市土木課は十五日、同市海岸に建つビルの傾斜度調査の記録を始めたと発表した。ビル所有者が申請すれば、市は補修工事と費用の融資斡旋も行うという。特に傾斜がひどいのはゴンザガ海岸、ボケイロン海岸、エンバレ海岸で、十七階以下のビル百棟が傾いているという。傾斜が始まったのは1950年代からで、海岸での高層建築ブームが起こったが、全般に基礎工事が十分でなかったという。サントス海岸の地盤は柔らかく、高層建築が立ち並んだため重量に耐えられず、地盤沈下が起きたと土木課は見ている。また建築責任者は聖市の技術者であったため、サントスの地層には熟知していなかったようだ。早く手を打たないと、将棋倒しになる可能性もあると同課はいっている。まあ何とも恐ろしいお話ですねえ~(;一_一)今日のサントスは19℃、少し肌寒い一日でした.ホテルなどが多く建ち並ぶゴンザガ海岸、この辺がセントロの近くです。
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海岸を背にしてAvenida Dona Ana Costaをのぞむ。市内を突き切るバスは、ほとんどこの大通りを通ります。
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昔はこのような路面電車が走っていました。「ボンジ」と呼びます。
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この地域はホテルもたくさん建ち並んでいます。
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もうかれこれ1時間以上歩いてくたびれてしまいました。帰りはバスですーっと戻ります。ここでも親切なオジサンとオバサンに助けられました。サントス市民の方は皆親切!
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レストランはちょっと敷居が高いので、ショッピングセンターで食事を摂ることにします。恒例のポルキロ(100グラム単位の量り売り)です.ブラジル料理の中に巻きずしがあり、つい取ってしまいます。
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恒例のテンコ盛りランチ!R$15.00(約900円)いっただきま~~す。
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思ったよりお腹が膨らんでしまいましたが、締めに甘いもの~と思った先に…ここのアイスクリームは種類が多いのですが、値段が高いのがたまにキズ、でもいくらでも味見させてくれます。もっともっと話していたいのですが、そろそろサンパウロに帰る時間が近づいてきました。Sの家で美味しい緑茶を頂き、重い腰を上げて出発します。その前に、たまたまバスの乗り場を訪ねた軍警(軍警察)のオジサンから耳寄りな話を聞きました。本来なら、Rodoviario(バスターミナル)まで路線バスかタクシーで行き、そこからサンパウロ・ジャバクアラ行きに乗り替えなくてはならないはずなのに、今食事をしたショッピングセンター、つまりSの家の至近距離のバスポントから直接サンパウロに行けるというのです。しかも料金も同じR$15.00だそうです。試しにバスポントで待っていたら、全く待つことなく、ULTRA社の「サンパウロ行き」のバスがやってきました。待ち時間ゼロで、乗ることができ本当にラッキーでした。このバスは、「Ponta da Praia」を出て、色々なポントに停まりながらお客さんを拾って、Rodoviario経由でサンパウロに連れて行ってくれます。結局1時間40分ほどかかりましたが、乗り替えることもなく、順調に走行。午後5時半に無事ジャバクアラのターミナルに到着しました。道中はこの時期必ず遭遇する霧が深く立ち込めていました。
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バスの中で夕陽を拝みました。長いようで短かったサントスの一日、Sに会え、また色々話せて本当に良かったし、彼女の生活ぶりも垣間見ることができて安心しました。次は6月18日の移民の日に行こうと思っています。長年の変わらぬ友情に感謝!
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また今日も思いきり長くなってすみません 

by beijaflorspbr | 2008-06-08 12:49 | 散歩 | Comments(8)
Commented by ロビン at 2008-06-08 14:33 x
サントスって、Guarujaに行く途中で車窓から見た景色のイメージとは大違い。とても良い所ですね!正直、いささか驚きました。バスでこんなに簡単に往復できるのでしたら、その気になったらいつでも会える距離にSさんがいらっしゃって良かったですね♪ またその内、サントス便りが掲載されるのが楽しみです。

そうそう、日本語のフォントがうまく入るように祈っていてくださいね。
次は、成田のラウンジから伺います。ハチドリさん、暫くの間、お元気でね!
Commented by yoxiwoo at 2008-06-08 16:22
こんにちは。ヨシヲでございます。サントス、ステキな所ですね。海岸線に沿って高層ビルが立ち並ぶ様はまるで、ワイキキのようでした。ただ、傾いたアパートはワイキキでは見かけませんでしたが。。。
海辺の街もいいですね。美しい風景の数々に圧倒されました。

あのぅ、ロビンさん。次は成田のラウンジから。。。と言う事はいよいよご出発ですか???
Commented by beijaflorspbr at 2008-06-08 22:44
★ロビンさんへ
そろそろお出かけなのに、コメントをありがとうございます。
このコメントがしばらく読めなくなるかもしれないと思うと寂しいです。
でも旅をどうか楽しんでくださいね!

Guarujaに行く時は、途中公害で有名なクバトンを通りますからね。
Guarujaに入ると綺麗なのに、残念です。
サントスは、高速を降りると、すぐに市内に入れるので、安心感があります。
是非とも一度どうぞ!(自称サントス市観光局員!?)
3か月ぶりの東京、美味しいものをたくさん召し上がってリラックス
なさってくださいね。お待ちしていますよーー
私の方こそ見捨てないでね!(*^^)v行ってらっしゃい(^_^)/~
Commented by beijaflorspbr at 2008-06-08 22:49
★ヨッチーさん~~
まあ何ともお久しぶりなことで…日本語がおかしくなっています(笑)
お元気で頑張っていらっしゃるようで本当に良かったです。

そうですねえ、まるでワイキキのようですが、あの傾いたビルは心配ですね。
たまには内陸から海岸に行くのは本当に癒されますよ。
日本でもなかなか見られない海を時々見るのを楽しみにしています。
私は新幹線で富士山を見るのも好きなのですが、熱海のキラキラ光る海
も必ず見ることにしているのです。

仕事と自分の楽しみを上手にバランスを取りながら楽しく生きていきましょうね。
コメント嬉しかったです、ありがとう。
Commented by cookery-world at 2008-06-09 20:40
サントスのきれいな空と海も印象的ですが、なんと言っても特筆は傾きビル群ですね! 将棋倒しになったらどうするんだろう? ピサの斜塔も怖いけど、あそこはヒトが住んでいませんからね~。 寝てる間に倒れちゃったら…と思うと怖いです。 
あ。ブラジルではブッフェごはんに巻き寿司は普通ですか? いいな~。 イタリアでも普通に巻き寿司がでてきたらいいのにな~。
Commented by beijaflorspbr at 2008-06-09 23:27
★cookeryさんへ
ピサの斜塔は確かに住んでいる人がいない、しかしサントスのアパート群は
今も生活の場だということに違いがありますね。
恐ろしいことですよね。早く改修工事が終わりますように、でも無理かも!?

Buffetは最近必ずお寿司がありますよ。きっと「スシブーム」なんでしょうね。
イタリアは本場のお料理が充実しているからいいじゃないですか!
本場のボリュームたっぷりのイタメシ是非味見したいです。
Commented by ys at 2008-06-12 20:26 x
久しぶりに書き込みます。
サントスのイメージといえば、カンポリンポに通っていた頃、社会科見学(?)かなんかで行った時の記憶が鮮明です。
なぜか家族で小旅行に行った時よりも、社会科見学で行った薄曇りの暗い海沿いの景色しか覚えていません。
そんなわけで、サントスの海や町並みが綺麗だった印象はまったくなかったのですが、こちらの写真を見ていて、「こんな綺麗な町だったのか!」と驚いています。
子どもの頃の偏見って恐ろしい・・・。
Commented by beijaflorspbr at 2008-06-13 10:54
★ysさんへ
お久しぶりです、お元気そうで何よりです。
ysさんもサントスに行かれたことがあったのですね。確かに海岸沿いは
晴天の時こそ美しく、曇天だと街の印象そのものも暗くなってしまいます
よね、残念でした。しかしながら、サントスの街は今やリタイヤした人たちの
オアシスとなっているようです。治安も良いし、街も綺麗だし、街自体が
そんなに大きくないので、便利なようです。何よりあの青い空、傾いた
アパートを除けば、言うことありませんもの。
もしブラジルを訪ねられることがありましたら、是非ともサントスへ!

> 子どもの頃の偏見って恐ろしい・・・。
確かにね。子どもの目でみたのと大人になってから見たのでは何でも
格段の差があると思いますよ。誰でもそうですよね~♪
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