ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

beijaflors.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2008年 02月 21日

大腸内視鏡検査ご報告

長々と楽しくもない検査のことを書き続けて申し訳ありません。検査後、2日間は、やはり検査前に受けた痛み止めの注射の副作用か、頭がフラフラする、眠気をもよおすなどの症状が残り、夜は早々に休んでしまいました。さて、検査当日の手順(おおげさですが…)は、病院によって使う薬も違うとは思いますが、私の罹りつけの病院では、「ムーベン」という名前の腸洗浄薬を飲むように指示されています。粉薬の入っているなかに2リットルの水を入れ良く混ぜます。
大腸内視鏡検査ご報告_f0146587_7104684.jpg
試しにコップに全て空けてみたらコップ8杯がいっぱいになりました。コップ8杯の水分を飲むのはなかなかできないものです。ビールなら飲めるかもしれませんが…^_^;朝8時~10時ごろまでの間に飲めとの指示です。3杯目までは15分かけて飲み、4杯~最後まではコップ1杯につき10分で飲みます。時計と睨めっこをしながら忠実に真面目にゴクゴク…また時間になったらゴクゴク…と。普段あまり観ないモーニングショーなんぞを横目にしっかり飲みました。飲み終えるか終えないうちに猛烈にトイレに行きたくなります。だーーーーーーっと滑りこむようにして用を足すこと十数回!?やっと納まったのが11時過ぎ。お腹が冷えたので、お風呂で体を温めるとホッとしました。いやはや…何度やっても(今回で5回目の検査)辛いものは辛いです。頭もふら~っとしています。12時半に病院に向かうべく外に出るとポカポカと暖かい日差しが…。ここで電話が鳴ります。病院に送ってくれるはずだった孫弟子が「遅れる」と。この時点ではかなりしゃんとしていたので、自分で運転して行くことにしました。今までの検査の際もそうしてきたのだし、大丈夫かな?もし帰り無理なら、車を病院に置いたままタクシーで帰ればいいしね、と思いながらぶ~~んと坂を上っていきました。受付を済ませ、内視鏡室の前でじーっと待ちます。幸い午後1番だったようで待ち時間なし。
大腸内視鏡検査ご報告_f0146587_7271633.jpg
先生や看護師さんたちがまだお昼休みのせいか、大声で楽しそうに談笑しています。私にとってはこの検査は非日常的な検査でも、医療スタッフにとっては日常茶飯事お仕事の一部なのだなと思えました(別に怒っているわけではありません)。ほどなく看護師さんに呼ばれ、検査着に着替えます。腸の動きを止める薬と、痛み止めの2本の注射をしてもらいます。これが筋肉注射のせいか、目が飛び出るほど痛いのですが、我慢!注射をうけてすぐに内視鏡室に入りました。2006年4月に新病院に移って初めての検査でしたが、機械も全て新しくなっていてモニターも最新式の立派なもので見やすくなっていました。
(ここからは少し露骨な表現になります、ご了承ください)
いつものように肛門から内視鏡を挿入され、腸の中をぐるぐると遠慮会釈なしにカメラが腸の中を入っていきます。腸の中は、細かい血管が張り巡らされて、細かい襞になっています。思ったよりも綺麗なのです。カメラを入れる時は腸がえぐられるような叩かれるような感じがしてちょっと痛いです。「イタタ…」というと「もうすぐ楽になりますよ~」と先生が励ましてくださいます。「イタタ…もうダメ」と思うと体制を変えてとの指示で楽になります。「はい、今ねここをカメラが通っていますよ~プルプル(皮下脂肪が多いため揺れる)」などとモニターを見ながら先生と賑やかに会話が続きます。確かに腸の中は神秘の世界だし、何より人間の根幹をなす大切な臓器なのだということが良く分かります。結構冷静な自分がいました。大腸のどん突きまで行くと、今度はカメラをどんどん引き抜いていきます。引き抜きながら慎重に腫瘍や異変がないか調べますので、入る時よりも時間をかけてゆっくりと引き抜いていきます。時には逆戻りをしたりしますが、腸の状態が大変良く、問題もなかったので、10分足らずで検査は終わりました。腸を繋いだ後の傷あとも見せてもらいましたが、「綺麗に治っていますね」と言われました。色々心配をしたり不安に思ったりしましたが、何とか検査を無事終えることができて心から安堵しました。
大腸内視鏡検査ご報告_f0146587_7534760.jpg
余談になりますが、この日検査をしてくださった内視鏡のベテランT先生。ちょうど4年前の3月末、私の検査を担当してくださいました。予め、注腸検査で腫瘍があることが分かっていましたので、カメラを入れてすぐに「ああ、ここに大きな腫瘍がありますね、今日は切除することができませんので先だけ検査に回すために切り取りますね。後の治療方針については外科部長のN先生とご相談させて頂きます」まさか「癌」だと思わないから聞き流していましたが、実際「癌」と告げられると、あの忌まわしい大きな腫瘍が癌細胞だったのだな、と思うと恐ろしくなってしまいました。今回のT先生、ちゃんと私のことを覚えていてくださり、「その後お変りないですか?」とニコニコ笑顔で応対してくださいました。もう少しだけ発見が遅れたら、そして他臓器に転移していたら、今私はこうして生きてはいないと思います。T先生の笑顔に救われました。会計を済ませても結構元気で意識もはっきりしていましたので、やはりハンドルを握って自宅まで戻ってしまいました。帰宅後、ブログに簡単に報告をし、バタンキューとベッドに潜りこみ、夜まで休みました。が、すぐに起き出して、元気な子供たちのためにこんなものをささっと拵えました。写真が雑ですみません(この時点で頭がまだフラフラしていました)。よほど野菜に飢えていたようですね!柔らかいブロッコリーが美味しかったです。
大腸内視鏡検査ご報告_f0146587_755227.jpg
翌日外科の主治医より、検査の詳しい説明がありました(既報の通り)。
大腸内視鏡検査ご報告_f0146587_7565578.jpg
完治まであと1年、どんなことがあっても病気に打ち克ちたいと思っています。皆さまも自覚症状がなくても、定期健診だけは欠かさずに受けてくださいね。私のように、自覚症状なしで、定期健診を受けていてもこうして大病に罹ってしまう厳しい現実を忘れないで頂きたいと思います。今は2人に1人が癌に罹り、3人に1人は癌で亡くなる時代だそうです。健康を過信せず、体調不良の時は迷わず病院に行き、精密検査を受けてください。特に大腸の場合は、微量の潜血反応でも異常がみつかるそうです。私ももう少し発見が早ければ、お腹を16センチも切る必要がなかったそうです。私を反面教師として皆さまには健康体でいて頂きたいと心から願うばかりです。たくさんの応援、そしてメッセージ、メール、お電話をありがとうございました。私は今「生きている」のではなく「生かされている」ということを実感しております。これからも命を大切に、そしてもう少しだけこの病気と闘っていきたいと決意しています。ありがとうございました!また楽しいブログが再開できるよう、頑張りますので応援よろしくお願いいたします。

by beijaflorspbr | 2008-02-21 08:05 | 癌と闘う | Comments(11)
Commented by ロビン at 2008-02-21 09:21 x
ハチドリさんの辛いご経験を、現実感をもって読ませて頂きました。
私はせいぜい腎結石を患ったくらいで、それでもようやくこの経験で
痛いというのはどんなに辛いことか理解できたと思います。
結局、頭でわかっていても、実際自分自身が経験しないことには
人の痛みがわからないということでしょうか。ハチドリさんが、病気
発見の際のご経験から、こうしてブログで詳細を記して同じ病を患って
いる方々のともし火となっていらっしゃることを、心から尊敬いたします。
もう少しの辛抱ですね。もっともっとオイシイごはんやお酒、それに旅行を楽しまなくっちゃ!
Commented by のさ at 2008-02-21 12:42 x
うれしい結果でよかった!!安心した・・です
明日はお酒ひかえようね。
Commented by beijaflorspbr at 2008-02-21 13:41
★ロビンさん、遙々と遠くからのお電話に大変勇気づけられました。
ありがとうございました。私もこの病気で何人か大切な友達を
失っている経験がありますので、決して遠くの話ではなく、より身近なもの
として、自身も勉強をしてきたテーマだったのです。まさか自らがこの病に
罹るなど、想像できたでしょうか!でも今はすぐお隣りにでもこうしたがんに
罹った方を目にする世の中になりました。
私の拙い体験が多くの同病者の勇気と希望に繋がればもう言うことはない
と思っています。癌は治る!ということを主張していきたいと思っています。
これからも応援よろしくお願いいたします。
Commented by beijaflorspbr at 2008-02-21 13:43
★のささん、こんにちは!
結果良好につき、ガンガン行きまっせーーーーーーーー(^^♪
覚悟あれ~~~♪早起きして予定通りにまいりますので宜しくね!
楽しみです~~ランラン♪
Commented at 2008-02-21 13:59 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by beijaflorspbr at 2008-02-21 21:17
★鍵コメ2008-02-21 13:59さま
わ~~~~~い、わ~~~~~~~~~~い、ありがとう。
厄払い、飲み会わ~~~~~~~~~~い!!
日本海の海の幸わ~~~~~~~~~~~い(^0_0^)
Commented by のんちゃん at 2008-02-22 00:02 x
ハチドリさん、異常なしでよかった!。
特に18日のブログではコメントを読みながら、ウルウル状態でしたよ。
コメンターの中にはお知り合いの方もいらっしゃるのでしょうが、すれちがっても気が付かない人がハチドリさんをこんなに心配して。
ハチドリさんのお人柄(ブログ柄?)インターネットって威力がありますねぇ。
以下、ハチドリさんの結果が分かるまで控えていたコメントです。
10年ほど前に(こちらでは両方とも婦人科領域の)乳がん(超音波)、子宮ガン検診の後、異常無しなら連絡無しのはずが、電話がかかってきたのですよ。もう口の中は空っから。目の前は何も見えない。「乳腺が石灰化しているだけの可能性が強いけど再検査をします。」闇雲にうちの中をカッカとお掃除したり・・・。
大丈夫でした。
長いので減らせとの指示。続きます。
Commented by のんちゃん at 2008-02-22 00:03 x
その後何かの本で読んだのは、検診で癌が見つかったら喜びましょうと。
大抵の人が持っている癌が発病する前に見つかる訳だから。
いつもそのことを頭に入れて検診を受けています。
お医者さんのカルテがコンピューター管理されていて、忘れると、来てくださいって連絡が来ますよ。
半年毎の乳癌、子宮癌検診、2年毎のマンモグラフィー、直腸鏡。
ありがたいことです。
今日は長くてすいません。
ところでムーベンは何味でしたか?
私が飲むのはまるでプラスチックのような、アルミのような。飲むがにホントに難儀です。
Commented by beijaflorspbr at 2008-02-22 04:55
★のんちゃん
分かりますよ、その不安な気持ち…。私も直腸癌を宣告される3年ほど前に、
乳腺にしこりがあることを指摘されていて、組織を切除して検査したものの
何事もなく何年かが過ぎていました。まさか腸とは思いもしませんでした。
でも早期発見がこの病のキーワードだと思います。
ムーベンは「レモン風味」と書いてありました。そんなに飲みにくくもなく
よく研究されているなあと思いましたよ。
のんちゃんも何かと不安かと思いますが、定期健診だけは欠かさず
受け続けてくださいね。これだけで救える命がたくさんあると思うからです。
確かにコメントをくださっている方々の中にお友達はたくさんいます。
コメントを返せないお友達もたくさんおり、世界中に散らばっています。
私の財産はずばり「人」です。こうして支えてくれる周りの皆様のためにも
これからも元気で生きていかなければいけないと思います。
お体ご自愛くださいね、またコメントお待ちしていますからね~♪
Commented by caolin at 2008-02-22 05:29 x
皆さまに出遅れてしまいましたが、安心の結果、私もとてもうれしいです!
私にとっては、元気いっぱいのハチドリママの姿しか想像できないので、このような辛い検査に耐えていらっしゃる様子が信じられません…。
何事もなく、本当に安心しました。本当に良かった…。
こうした体験もまた、ハチドリママの奥の深さを形作っていらっしゃるのだなぁ…と実感しています。すべての経験に無意味なものはなし、と信じてます。(それにしてもお辛い検査でしたが…)

また近いうちにサンパウロでソトメシ一緒に出来ますよね?!スッキリした体でぜひお戻りください。お待ちしておりますよ~~~
Commented by beijaflorspbr at 2008-02-25 07:34
★caolinさん、素敵なコメントをありがとうございました。
とても懐かしい思いがし、嬉しく拝見させていただきました。
確かに、「全ての経験に無意味なことはない」は的を得た言葉です。
病気になったからこそ、健康を過信せず、自分の体調に合わせた
行動をとることができるようになったのですもの。病気に感謝ですよね。
サンパウロでのソトメシ、とても楽しみにしています。
次はAntiquariusかな?ふふふ…。
子育てにサンパウロ生活に、あなたの才能を発揮されますように、
いつもお祈りしています。ありがとう! 
名前
URL
削除用パスワード


<< 北陸紀行・・・大阪~金沢まで      大腸内視鏡検査(後日報告) >>