ハチドリのブラジル・サンパウロ(時々日本)日記

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2015年 07月 08日

2015年5月鉄道旅日記⑫堀江泰子先生宅へ

サンパウロからもう一度日本へワープします。こちらでも暇なようで色々なイベントがあり、楽しく平和に暮らしていますが、とりわけ日本での濃い日々には到底適いません。レールパス使用最終日は、私にとっての大恩人である料理研究家の堀江泰子先生のご自宅へ訪問する日でした。少し早めに出て新大阪駅構内に出来たドトールで簡単朝食を頂きます。前日はミニサンドウィッチだったので、この日はホットドックにしてみました。ミラノサンドや野菜入りだと口紅を塗っている身には食べにくいんです。予め指定券を取っているとこんなことも可能ですが、自由席に飛び乗る場合は無理です。幸い新大阪始発の新幹線がたくさん出ているのは有難い限り。
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例の新幹線事件から車内カメラを増やすことになったらしいですが、大賛成です。やはりどうしても人間の目を持ってしても限界はある訳なので、あらゆる方向から見守る必要があるのではないでしょうか。日本中の人が皆大阪のおばちゃんみたいに「他人でも放っておけへんで!」となると良いんですが、そういう訳にもいきませんもんね。以前、新幹線に乗っていて、決して忘れることが出来ない光景がありました。自由席の一番前の二人席に、母(30代くらい?)と5歳くらいの幼い女の子が静かに座っていました。すると車内販売のおねえさんが回ってきました。「お弁当にお飲み物はいかがですか?コーヒーやアイスクリームはいかがですか?」すると、ずっと静かに座っていた女の子がモソモソし始めました。最初は小さな声でお母さんになにやら囁いていましたが、次第に声が大きくなってきました。「お母さん、お腹が空いた。お弁当買って!買って!!」お母さんは静かに言いました。「我慢しなさい」「いやだ~いやだ~お腹が空いた」女の子は大声で泣き出しました。気が付くと、車内の空気が凍りついたように誰もが無言になっていました。3人の子どもを持つ母親である私の心は、言葉にできないくらいワサワサとして身の置き所がないくらい心苦しくてなりませんでした。結局その母子に手も口も出せないまま、母子は新幹線を降りて行きました。その後何故か涙している自分がいました。今の(贅沢はできないけれど)恵まれた生活は誰のお蔭なんだろう。当たり前に生活が出来、子どもたちも無事成長し、安定した暮らしが出来ていることがまるで奇跡のようにも思えました。感謝しなくてはね、自分に言い聞かせました。色々な事情を抱えて様々な人が乗る新幹線車内は、人生の縮図なのかもしれません。冠婚葬祭で使う人も多いでしょうし、新天地を求めて乗る人も多いことでしょう。絶望に打ちひしがれて乗る人もいるかもしれません。その方たち全てに幸あれと祈るばかりです。さて、私の乗ったひかり508号は7時17分に新大阪駅を出発しました。
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暇だったので、新大阪駅で買ってきたお土産をテーブルに並べてみました(笑)泉州水茄子の時期だったので、水茄子のお漬物や、堺小島屋さんのけしもち、そしてなんば自由軒のドライカレー煎餅など大阪限定品多し!餡子に目のない堀江家の旦那様が喜んでくださるかな?などと想像するのも楽しい瞬間。
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東京駅から真っ直ぐに堀江家にお邪魔しました。ちょうどこの日もお稽古日で、たくさんの生徒さんが来られていました。
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テレビでも有名な料理研究家の堀江ひろ子さん。私のお料理の師匠(アドバイザー)でもあります。ひろ子さんのお人柄が現れている温かいお教室です。知っていることも多い中で、目から鱗のお料理の基本をしっかり学ぶことができるので、毎回とても楽しみです。
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いつも元気印のほりえさわこさん~♪さわちゃんは、韓国・イタリア料理修業をしてきた人なので、何を聞いてもすぐに答えてくれる聡明な方です。女性は一生お料理から逃げることは許されません。泰子先生は、元々お嬢さまでばあやもいたくらいの方でしたが、「家族のために・・・」と一念発起され、料理研究家の河野貞子先生に師事されたのが、お料理を始めるきっかけだったそうです。今やこうして3代に渡ってお料理の仕事を継承しておられる堀江家の皆さんを心から尊敬しています。堀江家の一番良いところは、気取ったお料理ではなく、日々の「お惣菜」をいかに簡単に美味しく作るか、というところに重きを置いているので、何を食べても当然ながら「美味しい!」というところでしょう。レシピ通りに作れば誰だって上手に美味しく出来るのよ、いつもひろ子さんが仰ることです。この日、さわちゃんがたくさんの玉ねぎを炒めていました。「(炒め物は)何度も混ぜちゃだめよ、ある程度放っておくの」そうなのよね、それも堀江家で学んだ大切なことのひとつです。学びの多い時間でした。
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この後、ご自身のお部屋から歩行器を使ってゆっくり出て来られた泰子先生は92歳。「ハチドリちゃん、良く来てくれたわねえ。。。」少し弱っておられましたが、口調は相変わらずしっかりされています。「あのね、ハチドリちゃん。こんなことがあったのよ。キレイなお花の咲いた川があったの。ピンクや黄色や真っ赤なお花が咲いていたのに、紫のお花がなかったの。だから引き返してきて今でも生きているの」「・・・・・」先生は紫が大好きなので、もし紫の花があったら渡っちゃった…ということらしいのです。不謹慎とは思いましたが、思わずクスッと笑ってしまいました。さわちゃん曰く、お誕生日前後の2月に一時どうなるかと思ったくらい容体が悪くなったことがあったそうですが、今は安定されているとのことで、ホッとしました。
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お稽古が終わって試食の時に、席に着かれた泰子先生。「先生、お土産です!」とけし餅を差し上げると、「ひとつ頂戴~♪今すぐ食べたい」
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パクっと召し上がる先生の可愛いこと~(●^o^●)あっという間に完食。まあまあ、お食事前だというのに…(笑)
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その後、賑やかに試食会が始まりました。どれもこれも心がこもっていて美味しい堀江家のお料理はたまらなく懐かしい「おふくろの味」そのものなのです。
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泰子先生のお隣に座らせて頂いた私、光栄なことです。先生が「ハチドリちゃん、この鶏小さく切って!」その後見事に完食されました!上に掛かっているソースが絶品です。仕上げの段階で、ひろ子先生が念入りに煮詰めておられました。お料理は真心を込めて丁寧に…ここに来るといつも原点に還ることが出来ます。苦学生で、早起きをして堀江家のお掃除を慌ただしく終えた後、おばあちゃまの美味しい朝食を急いで頂いて大学に通っていた若き日の自分の姿が鮮明に蘇ってきます。
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バニラアイスも含め、全5品を美味しく頂戴いたしました!ご馳走さまでした。本当に充実したお料理教室、近くに住んでいたら一生懸命習いにくるのにな、残念!
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6月に「堀江家の梅漬け」で「NHKのきょうの料理」にご出演されました。ハードルの高い保存食を如何に簡単に作るか、という研究を日々されているひろ子さんとさわちゃん。尊敬します!
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応接間には、旦那さまと泰子先生の仲睦まじい写真がたくさん飾られています。先生ご一家と縁あってお知り合いになって既に43年の歳月が流れました。これからも頂いたご縁を大切にします。旦那さま、先生、長生きしてください!!(既に100歳、92歳と十分長生きはされていますが…)
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泰子先生とお別れする時、涙を流されていました。心苦しいお別れです。。。再会を信じて、また次の季節にこの緑濃き成城に戻ってまいりますね。
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その後新宿駅構内の「高野フルーツパーラー」で、お友達のOさんとお会いすることができました。今回はお嬢さんのRちゃんの結婚式でお忙しく、ゆっくりお話も出来ませんでしたので、最後に時間を取って頂けて思いがけず嬉しい時間を過ごしました。
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大阪に戻り、最寄りの駅ビルでムスコと合流し、和定食をお腹いっぱい頂いて帰宅しました。
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東京に始まり、東京で終わった今回の1週間の旅は、いつになく充実していました。この日から5日後にはブラジル・サンパウロに旅立ちましたので、今となってはこの時間がたまらなく愛しく感じます。会ってくださったたくさんの皆さま、ありがとうございました。また、残念ながら時間の関係でお目にかかれなかった方、次の季節にお会いできるのを楽しみにしています。長々と続けてしまいましたが、これで2015年5月の鉄道の旅日記を終えます。


by beijaflorspbr | 2015-07-08 23:31 | 日本国内旅行 | Trackback
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