ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

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2015年 06月 23日

冬を迎えたブラジル

冬を迎えすっかり肌寒くなった先週末、セントロに用事があって行ってきました。朝ははっきりしないお天気だったので心配して出たものの、用事(仕事)を終えたらこの通りの晴れ模様。私はこのAvenida Sao LuisとAvenida Ipirangaの角に立ってイタリアビルを見上げるのが大好き。この建物は、1956年に着工し、1965年に竣工した168m・46階建ての超高層ビルです。私が取引する会社もこの中の高層階にあり、行く日は必ず「晴の日」を選んでいます。ビルには、低層階、中層階、高層階専用のエレベーターがあり、行き先によって乗り場が異なります。最上階にはTerraco Italiaという高級レストランがあります。眺望も大変良いので、晴れている日、または夜景がお勧めです。しかし、この界隈はとても危ない地区で、ひったくりが横行していますので要注意です。
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本当は歩いたら体のために良いのですが、疲れるのでメトロで一駅のAnhangabauにやってきました。御茶ノ水橋(Viaduto do Cha)からバスターミナルのあるバンデイラ広場を臨んだ図です。週末は道路も空いていますね。いつも混み合っているサンパウロにしては奇跡の構図です。
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この日はたまたまVilada Culturalといって、一晩中ノンストップでイベントを行う日でしたので、かなり人が街に繰り出していました。
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パトリアルカ広場方面が目的地なので、どんどん歩いて行きましょう。こちらの立派な建物は、サンパウロ市庁舎。平日はいつもデモ隊がこのビルを囲んで物々しい雰囲気ですが、週末は閉鎖されているので、平和でした。
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このビルの斜め前くらいに、FAAP財団(Fundação Armando Alvares Penteado)が運営する美術大学があります。その中の"Artist in Residence"に滞在しながら、ブラジル国内やヨーロッパのアーティストと共同生活をし、新作をつくり、学生に向けてワークショップや講演を行ったりする活動をしている若手芸術家たちがいます。彼らによる展示会がこの日行われました。国籍もブラジル・アイルランド・フランス・ドイツ・アルゼンチン・日本と様々です。驚いたことに、まず招じ入れられたのが、ビルの8階でした。エレベーターを降りると…。
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来てくれたお客さんに飲み物とサンドウィッチ&甘いお菓子が用意されていました。ここで不思議な母子と出会いました。娘さんの方が、ブラジルの無名アーティストの作品を欧州向けに紹介する仕事を長年行って来られたそうで、この日も作品を観に来られていました。スペインとイタリアの血が流れているので、イタリアの国籍も所持しているとのことでした。今年の10月には、治安の悪いブラジルとお別れしてイタリアに移り住むということでした。ブラジルには時々変わった人がいます(笑)
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「食べに来た訳じゃないから…」と最初は固辞していたものの、その不思議な母娘が「一緒に食べようよ~」と誘ってくれたので、頂きました。温かいサンドウィッチもあり、思いの外楽しい時間を過ごすことができました。
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それぞれ1種類ずつ3切れ頂いたらもうお腹イッパイ(^^)/ここで一番良かったのが、この子の笑顔に会えたこと。細やかな気遣いをしてくれたうえ、「展示物を見終ったらもう一回上がって来てね~」と言って優しく送り出してくれました。
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頭が痛くなりそうに甘いブリガデイロ(チョコレートと練乳のお菓子)や、
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ゴイアバーダ(グアバに死ぬほどお砂糖を投入した羊羹風のお菓子)も美味しく感じました。
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時間の関係で、美男美女のフランス人作家とドイツ人作家のところをさっと回りましたが、個性的でなかなか興味深い作品の数々でした。
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私がご招待を頂いたのは、この作品を作られたさよこさん。京都出身の方です。日本の帯を思わせるような展示物をしばし鑑賞しました。
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彼女の作品集も置いてありましたが、実に描写が細かい。これを日本的と言わずして何というのか…なんて自然に同行していた美術専門家の方が褒めちぎっていました。
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Pau Brasilという木を使った作品も展示されていました。
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自分が芸術的でないのは、十分に自覚しているのですが、表現の仕方は未知数だと感じました。一生踏み入れることはないかと思いますが、若い方にはこれからも頑張って頂きたいです。応援しています!!
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もうちょっとゆっくりして行きたかったのですが、この日娘にお昼ごはんのお弁当(ちらし寿司)を届けなくてはいけなかったので、急いで会場を後にしました。
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旧セントロ市街地も見どころ満載です!こちらはサンパウロ市立劇場(Teatro Municipal)です。
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朝早くから自宅を出て、かなり歩きましたが良い運動ができました。目の保養も出来て一石何鳥かの良い日でした。この後は、娘に連れられて友人の子どもの誕生パーティーへ行きました。亡き親友の娘の子、つまり親友が生きて見ることのなかった孫の4歳の誕生日ということでした。


by beijaflorspbr | 2015-06-23 23:06 | 散歩


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