ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

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2012年 06月 05日

ちょっとビックリ

随分前に目にしたこんな記事に大変驚きました。機内に背もたれに入れられた文章の中身は…
 
「スカイマーク・サービスコンセプト」

スカイマークでは従来の航空会社とは異なるスタイルで機内のサービスをしております。「より安全に、より安く」旅客輸送をするための新しい航空会社の組織です。

1.お客様の荷物はお客様の責任において収納をお願いいたします。客室乗務員は収納の援助をいたしません。

2.お客様に対しては従来の航空会社の客室乗務員のような丁寧な言葉使いを当社客室乗務員に義務付けておりません。客室乗務員の裁量に任せております。安全管理のためにときには厳しい口調で注意することもあります。

3.客室乗務員のメイクやヘアスタイルやネイルアート等に関しては「自由」にしております。

4.客室乗務員の服装については会社支給のポロシャツまたはウインドブレイカーの着用だけを義務付けており、それ以外は「自由」にしております。

5.客室乗務員の私語等について苦情を頂くことがありますが、客室乗務員は保安要員として搭乗勤務に就いており接客は補助的なものと位置づけております。お客様に直接関わりのない苦情についてはお受けいたしかねます。

6.幼児の泣き声等に関する苦情は一切受け付けません。航空機とは密封された空間で様々なお客様が乗っている乗り物であることをご理解の上でご搭乗いただきますようお願いします。

7.地上係員の説明と異なる内容のことをお願いすることがありますが、そのような場合には客室乗務員の指示に従っていただきます。

8.機内での苦情は一切受け付けません。ご理解いただけないお客様には定時運航順守のため退出いただきます。ご不満のあるお客様は「スカイマークお客様相談センター」あるいは「消費生活センター」等に連絡されますようお願いいたします。


これに対して、
スカイマークに都消費生活センター抗議「苦情押しつけ」

航空会社のスカイマークが乗客へのサービス方針を示した文書を巡り、東京都消費生活総合センターは5日、同社に抗議した。同社は文書で、機内での苦情は消費生活センターに連絡するよう呼び掛けており、センターは責任を押しつけないよう求めている。

同社は乗客向けの文書「サービスコンセプト」で「機内での苦情は一切受け付けません」と明記。不満がある場合、同社の「お客様相談センター」か「消費生活センター」に連絡するよう求めている。

これに対し、都消費生活総合センターは、消費者からの苦情は企業が責任を持って対処するよう消費者基本法で定められていると主張。文書の回収と「消費生活センター」が苦情対応の窓口ではないことの周知を求めた。同社は「抗議文書が届いておらず、コメントすることはない」とした。


最初のスカイマークのコンセプトを読んで、違和感を感じたのは私だけではないかもしれません。航空会社の基本はあくまでも客相手のサービス業、お客さまがいて安全運航をして評価される世界。こんなにあっさりと冷たく割り切った格安航空会社がLCCと称して、日本国内に次々に生まれることの恐ろしさを感じます。関越道路で起こった夜行バス事故も値段の安さで割り切るにしてはあまりにも悲惨な事故でした。私自身も飛行機に乗るということの本当の意味をもう一度考えてみたいと思います。私なら多分この航空会社には一生乗らない(乗れない)かもしれません。自分の命を預けるに足るエアラインはどこなのか、飛行機好きなだけにこの会社のコンセプトはどうにも納得できません。過剰サービスは要りませんが、最低限のマナーは必要なのではないでしょうか。日本人の道徳観は一体どこへいってしまったのでしょう。 

その後こんなニュースも流れました。2012年6月6日 17時44分 
航空会社のスカイマークがサービスへの苦情を公共の消費生活センターに訴えるよう機内の文書で乗客に案内していることについて、消費者庁の福嶋浩彦長官は6日の記者会見で「自社のサービスへの苦情を公的機関に振り向ける姿勢は容認できない」と話し、同社に文書の回収を要請する意向を示した。福嶋長官は「消費生活センターは特定の会社の相談窓口ではない。事業者の責務で苦情を処理すべきだ」と話した。
最後の8、だけではなく、全体の文章を見直してもう少し温かいものに替えて頂きたいと願います。人間対人間との温かい触れ合いこそが飛行機の旅の醍醐味なのですから・・・。

by beijaflorspbr | 2012-06-05 23:55 | ニュース


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