ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

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2012年 04月 07日

この時期に思い出すこと

今から8年前、今のように桜が満開だった春、突然病の宣告を受けた。

定期健診で「癌の疑いあり」との診断を受けた当時、私は病弱の両親の看病に明け暮れていた。

ああ、どうしよう。もし治らなかったら両親はどれほど悲しむんだろう。

親孝行と思って頑張ってきたのに自分が一番親不幸をしているではないか。

絶望ばかりの中で、ある友達が言ってくれた言葉がある。

「病気になったのは神様からの警告なのかもしれない。

少し休みなさいよと言われているのだからその言葉に甘えてみたらいい」

そうだよね、そうかもしれない。その宣告の少し前に、

こんなにしんどい生活(ブラジルー日本を何度も往復して看病に明け暮れた日々)なら

『入院でもして』ちょっと休みたいな、なんてかなり本気で思ったことがあった。

罰があたったんだ。やっぱりね、そう思った。

前向きに闘って両親を安心させてあげなくては…

幸い初期癌で神様から命を助けて頂いた。

桜を見ると、あの時母の悲しみに歪んだ顔がオーバーラップして少し辛い。

出来れば病気に罹るのはもう少し後だったら良かったのに、などと思うこともある。

でももう少し後だったら発見が遅くて助からなかったかもしれない。

桜を見ると命の尊さを思う。春は華やかだけれど、ちょっぴり辛い思い出と重なってしまう。
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by beijaflorspbr | 2012-04-07 23:59 | 癌と闘う


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