ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

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2011年 03月 04日

独り言

朝6時に目が覚める。外はまだ薄暗い。
仕方がないので、昨日図書館で借りてきた本を読み始めた。
それは「緩和ケアでがんと共に生きる」というタイトル
国立病院の緩和ケア部長をしておられる佐藤健さんの著書。
こういった医者の書いた本を昔から何故か好んで読んでいた私。
図書館でふと手に取ったのがこの本だった。
本の中では実際に患者さんの例を挙げて闘病の経緯が書かれている。
読んでいるうちに感情が高ぶってきた。

最近立て続けに友人の大事な肉親の方(それもまだまだ若い方)が
癌との闘いに敗れて旅立たれたことを聞いたから余計だ。
私の母の最後も壮絶だった。
それを思い出してまた泣けてきた。
亡くなった母の手を握って「置いて行かないで~」と泣き叫んだ。
何年経っても涙が枯れることなんて絶対にない。
今は2人に一人は癌に罹り、3人に一人が亡くなる時代だという。
私も自分が癌患者だということを片時たりとも忘れたことはない。
緩和ケアは、痛みを感じる前に疼痛コントロールをして生活の質を高める前向きな治療だ。
そして耐えられない痛みにいよいよ我慢が出来なくなった時は眠らせてくれるそうだ。
母の時もそうだったな。点滴で眠る時間が長くなって何日か後に息を引き取った。
私もいよいよという時はホスピスで疼痛コントロールをして頂きながら最期を迎えたいと思った。
時々、本当にたまーにこうして人生を振り返る時がある。
病気のことを決して忘れないようにと神様が知らせてくれるのかな?
自分はこう生きようと思っても障害が立ちはだかって難しい時もある。
いつも前向きにと思うものの、時には立ち止まったり後退しながら
少しずつ前に向かって歩んでいきたいものだ。

昨年10月に最愛のご主人さまを亡くされたお友達から「お会いしましょう」との嬉しいメールが来た。
どこで会う?何を食べる?と相談しているうちにかけがえのないこの友達を思って
だんだん心が弾んでいくのを感じた。
来週は楽しいことが目白押し。
たくさんの良いお友達を得て一生懸命打ちこめる仕事も授かって
儲けは今一つ冴えないけれど生甲斐を感じる。
こんな風にゆっくりと年を重ねて行くのも悪くないなあ。

ん?朝と夕方で随分気分が違う。
家族や周りの友達のことを思う時、私の心は自然に和らいでいく。
小さな宝物をこれからも大切に守って行こう。
もうすぐ桜が咲く。楽しみな春もすぐそこに・・・
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by beijaflorspbr | 2011-03-04 17:37 | 友達 | Trackback


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