ハチドリのブラジル・サンパウロ日記

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2010年 07月 04日

大丈夫!

この曲は男性から女性に捧げる愛の歌なのだろう。
「大丈夫、大丈夫」
この言葉で救われた人もいる。それはこの私。
この言葉がなかったら負けていたかもしれない、頑張れなかったかもしれない。

6年前、私は直腸癌の摘出手術を受けた。「初期~進行癌、腫瘍の大きさは2~3センチ」との主治医の診断。実際にお腹を開けて腫瘍を含めた腸(切除部分は14センチ)とリンパ節を採って検査に回さないと進行度が分からない、とのこと。幸いブラジルから娘、エルが祖父(私の父)の看病を手伝ってくれるために日本に来ていた。祖父の面倒を看るはずが母親の面倒までみることになってしまった。

2004年4月13日午後1時半からの手術に備えて3本の麻酔注射が打たれた。意識が遠のくその向こうで耳にした言葉。
「大丈夫、大丈夫、絶対に大丈夫!」
握ってくれたエルの手が何故か冷たかった。
手術は3時間弱で終わり、回復室へ移動。その時も
「ママ、悪いところは全部採れたって。大丈夫、大丈夫!頑張ろうね」
また言ってる・・・。何故か同じことばかりを繰り返すエル。
回復期、絶食のため、食事時間は美味しそうな匂いが辛いのでお散歩タイム。
「エル、お腹が痛いんだけど」
「大丈夫だよ、歩いていたら治るから」(ーー゛)?なんで??
検査の結果が出ました、ご家族と一緒に聞きに来てくださいと看護師さんから言われる。
「不安だな、怖いな・・・」
「大丈夫、絶対に大丈夫!」
結果、本当に大丈夫だったみたい。
「ね?やっぱり大丈夫だったでしょう?転移してなくて良かったね。後は傷を治すだけだよ」
6年経った今、私はこうして元気に生きている。これからどうなるかは神のみぞ知る。今の自分を支えてくれているのは、このエルの言葉だったのかな。
「大丈夫!!」
周りに苦しんでいる人がいたら私もこの言葉を贈ってあげることにしよう。
☆すっかり元気になった私にエルはもう大丈夫なんて一言も言ってくれない。。。(>_<)
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by beijaflorspbr | 2010-07-04 11:27 | 家族 | Trackback


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